―土岐家具店とのお付き合いはいつ頃からでしょうか。
藤田先生:二年ほど前です。患者さんが座る歯科の診療台の革製のカバーが汚れてきたんですよ。明るい色でしたから、汚れが目立つようになったんです。二台同時に張り替えました。
―土岐家具店に依頼する前に検討した家具屋さんなどはあったのですか。
藤田先生:以前一度お願いしたことのあった、東予地域にそういった革の張り替えをする職人さんが居たのですが、もう高齢でお仕事をされていないということでした。他のお店に何件か電話で問い合わせたのですが、例えば四国中央市内の家具屋さんではその作業はできないと言われましたね。探す範囲を新居浜まで広げて土岐家具さんが見つかったので、直接お伺いして診療台の写真を見てもらいました。そこで「やりましょう」とお返事をいただいたんです。実は土岐さんには20年以上前には自宅の靴箱を購入したことはあったのですが、それ以来でした。
―当然ではありますが、医療用の作業台も椅子などと同じように革の張り替えが必要なのですね。
藤田先生:そうですね。また診療を続けながらの修理作業でしたから、なるべく影響の少ないように、午後休診の水曜日に持って帰ってもらって、月曜日の診療前、早朝に設置してもらいました。
―土岐家具店に依頼していかがでしたか。
藤田先生:感想としては非常に良かったです。しっかりとした仕事をしていただき、元の新品より上等になった気がします。硬めの素材を使うことで丈夫で長持ちすると教えていただきましたね。他の業者には革を被せてホチキスで止めて終わり、という一日で済む作業をするところもあるようなのですが、少し診療には影響があったものの、土岐さんは時間をかけてしっかりとしたものを作っていただきました。先の業者と比べると費用は二倍くらいかかったかも知れませんが、それでも仕上がりの品質が良く大変満足しています。
―多くの患者さんが座る診療台ですから、使われ方が激しいですね。
藤田先生:だからこそ丈夫さが必要ですし、何より清潔感が一番大事です。
―今後土岐家具店に望むことはありますか。
藤田先生:他の医療用家具なども不具合があればお願いしたいですね。
―医療用の機器に関わることを家具屋さんが請け負うということが意外でした。
藤田先生:案外医療関係者でも家具屋さんが直せることは知らないかもしれませんね。今の日本人はすぐに新しいものを買い替えるんじゃないかなと思います。比べてヨーロッパ人は古いものを大切にするなと。家でも何百年も住みますよね。今あるものを使い続ける価値観が広がればいいなと思います。
―歯科診療台自体はどれくらいの耐用年数なのですか。
藤田先生:6,7年と言われてますね。実際は大事に使用すれば15年は十分使えますよ。
―その間に革の張り替えなどのメンテナンスも、長く使うためには必要ですね。さて最後の質問ですが、土岐家具店を他の方におすすめするとしたら、どんな点を相手に伝えますか。
藤田:医院にとっては、時間がかかる点はマイナスではありますね。ですが、そのデメリットを上回るメリットがありますよ。しっかりとした仕事をしてくれますので、どのお医者さんにもおすすめしたいです。職人もそうだし医者もそうですが、仕事は手を抜こうと思えばいくらでも手抜きできるんですよ。損得は別としてプライドを持って働いているかどうかですね。もちろん土岐さんからは仕事へのプライドを感じていますよ。儲け主義だけですと培ってきた技術を含め、次世代に続いていかないと思います。
―ありがとうございました。
藤田歯科医院
〒799-0724 愛媛県四国中央市土居町蕪崎233-1
TEL : 0896-74-7750
お話:藤田展大院長
聞き手:皆尾裕
TOKI(土岐)家具館メンテナンス
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